私の弟

第5章

弟は自分が台湾から離れたのが、一つの契機になったのかも知れないと言っていました。弟は新しい店を開店した女性 2 人と、とても親しかったので、会いたくなって金城さんに連れて行って貰ったとのことでした。場所は中山北路の二段か三段辺りだったとのことで、「七星」という店名だったようです。以前よりは小さい店でしたが、お客さんが立て込んでいたらしいです。彼女たちとも、久々に会ってお互いが笑顔で挨拶をしました。また、弟が以前仕事をしている時の馴染みのお客さんまでその場にいて声を掛けてくれたらしいです。たくさん話がしたかったのですが、忙しいそうなので、その店を直ぐ後にしてホテルへ帰りました。やはりその時、2 年の歳月が過ぎ去ったことをすごく感じたと言っていました。翌日からお得意先の方々と市内観光をし、3泊4日の台北旅行を楽しく終えて帰って来ました。次の日はかつての懐かしい台湾留学時代のことを少しは思い出すかと思いましたが、いつものように会社へ出勤し、また単調な仕事に戻ったようでした。当然のことですが、人は自分の選んだ好きなことをしている時が、最も活き活きしていますね。弟をずっと見ているとよく分かりました。何とか今までの多くの経験が仕事に活かされることを願うばかりでした。

(第6章につづく)

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